NPO法人 緑区子どもサポートセンター
  〜春の香りがいっぱいだった〜

  木の間で野草天ぷら!


                            若葉区木の間にて  (2012年4月7日)


木の間と書いて「このま」と呼ぶ教育の森は若葉区にあります。
去年は放射能が心配でできなかった「天ぷら」に挑戦です。
2012年度あそび塾スタートの4月、まずは自己紹介で始めました。
大椎小、あすみ小、大木戸小、越智小、土気南小、土気小、おゆみ野南小と
7つの小学校の子どもが集まっています。
学校も学年も違うけど、このメンバーでいろいろな体験活動を通して友情を育んで欲しいと思います。
又活動内容によっては家族参加ができます。
昨年は田植えと稲刈りで大活躍してもらったお父さんお母さん。
4月も5人参加されました。
わが子だけでなくよその子にも気軽に話しかけていただきいつも心強く思っています。
さていろいろ自然のことを教えていただくのは自然に詳しい細川隆先生です。
1時間半かけて木の間を散策しました。


どんぐりの命


入り口ですぐ見つかったのは紫陽花とふき、三つ葉。
紫陽花の新芽は鮮やかな黄緑色でおいしそうですが食べられないそうです。
花が咲いていないせいか紫陽花と気がつかない子がほとんどでした。
森の中ではしらかしの芽があちこちに出ていました。
先生が「見てごらん」と言わなければ気がつかないで踏んでいました。

しらかしはどんぐりと言ったほうが一般的です。
どんぐりは乾燥に弱いので木から落ちて雨が降ると発芽する。
おととしのどんぐりが芽が出て10センチから15センチになっている。
ここに落ちているのは死んでいるどんぐり、と聞いてどんぐりの命と言う言葉に私は衝撃を受けました。
どんぐりは長い間同じ形を保つので生きているのか死んでいるのか意識の外にありました。
どんなものでも命が宿り、なくなるという簡単なことを改めて気付かされました。
アニメの「となりのトトロ」と絡めてのたのしいお話も聞きました。

かわいい鳥の巣


子どもは大人より視線が低いせいかいろいろ発見します。
小さい巣を見つけた穂香さん。
これはメジロの巣と先生はすぐわかります。
しゅろで作っているけれどビニールも混じっているとのこと。

都会に住むカラスはハンガーを利用して巣作りするそうです。
小さな黒い虫がいるかと思ったらゴキブリでした。
ゴキブリは50種類くらいいて家にいるのはほんの1部。
自然の中にゴキブリがいるとは驚きました。

アマガエルも冬眠から覚めて動き出し、子どもたちが喜びました。
カエルはびっくりしたでしょうね!

「いもり」と「やもり」


子どもがイモリを見つけました。きれいな色です。
イモリは水平移動。
ヤモリは垂直移動をする。
垂直移動するためには指の形が吸盤になっているそうです。
昔は家の壁にいたのでしょうが今の開発された住宅街で見ることは少なくなっています。
ヤモリは家を守り、イモリは井戸を守ると言われているそうです。
井戸など今は残っていません。昔は暮らしと動植物は本当に近い関係だったのですね。
桜はほとんど仰ぎ見るものですが、
がけの下に植えられている桜がちょうど子どもの目の高さに枝を張っていて、観察できました。
つぼみはピンク色。花はほとんど白です。
花をつけていない枝がありました。
枝だけ伸びる病気にかかっているとのこと。桜も手入れがあってこその美しさなのだと感じました。
最後は枝を利用したシャベルで野蒜(のびる)を掘って天ぷらの食材をゲットしました。

口の中は春の香り


集めた野草は三つ葉、よもぎ、からすのえんどう、ふき、野蒜(のびる)です。
全部広げて先生にチェックしていただいた後に天ぷらにしました。
新鮮な野草の揚げたてはやっぱりおいしかった。
あっという間になくなってしまいました。
今回から加わったあそび塾のメンバーもいましたが、のんびり散策して、いろいろなお話をいっぱい聞いて楽しい時間でした。
鳥の声を聞き、森のふかふかの土の上を歩き、カエルや栗、葉っぱを触り、新緑の香りを楽しみ、そして野草天ぷら。

春をたっぷり感じた日となりました。
たびたび来て四季の変化を感じたいと思います。      (文 川本泉美)