NPO法人 緑区子どもサポートセンター

  黒マント登場!忍者、街を走る!



昨年11月、大木戸小学校で行った「忍者修行」を
今年は新しい街・おゆみ野の金沢小学校で行いました。
「忍者修行」を企画するアフタフバーバンの北島さんは、
ディズ二―ランドなどに子どもを連れていくことよりも、
子どもが自分の育つ街でいろいろな人から声をかけられ見守られながら
遊ぶことの大切さをよく話しています。
多くの人と関わりながら育つことが、
いつかその子を支えてくれるという思いからこのような活動に取り組んでいます。

申し込み受け付けの日は電話が鳴りっぱなしで、わずか40分ほどで定員の40名になってしまいました。
驚いたのは昨年参加した子からの申し込みがとても多かったことです。
たまたま事務所に来た子達が
「あっ、これ去年すっごいおもしろかったのだ!絶対参加した〜い!!」
と言って申し込んだり、
「ねえ、なすび(北島さんのこと)来る?」
と聞く子がいたり去年の忍者修行の印象がとても強かったことを改めて感じました。

当日の1時30分、金沢小学校の体育館には
風呂敷を巻きわくわくした目をのぞかせた子どもたちが続々と集まってきました。
まずは体育館で全員忍者になる修行です。
青の忍者「あおひげじろう」、
黄の忍者「たまごきみこ」、
緑の忍者「よりどりみどり」、
橙の忍者「まんまるみかん」
の機敏でコミカルな動きに興奮してすわっていられない子もいました。
体育館の意外なところに隠されたちりとり・ほうき・輪ゴムはあっという間に見つかりました。
3〜4人のグループに分かれヘビやクジラ、岩などに変身します。
どの岩も剥がされないように必死でした。

体育館の修行が終わると今度は外での修行です。
学校近隣の地域を3つに分け、3グループに分かれた子どもたちと大人の忍者が宝物の巻物を隠します。

そして一人1枚、宝の隠した場所についてヒントを書きます。
それを今度は別の忍者グループがヒントをもとに宝を探すという修行です。
探している間も、街中を黒マントがうろついているので見つかったら大変です。
この黒マント、外見は非常に怪しく、時には住民から警察に通報が行くことさえあるようです。
緑グループは忍者の風呂敷をネッカチーフにして、
黒マントが現れても「私たち、ガールスカウトで今日はマラソン大会なんです。」
と言い通り過ぎます。
その後、黒マントから
「ガールスカウトなのに何でネッカチーフがバラバラなんだ?」と怪しまれた時も
「マラソン大会だから、力が出る色を選らんだんです!」
「今日は動きやすい服装なんです!」
と必死に言い返していました。
近隣の子どもたちがたくさん出てきて一緒のチームのように
「黒マントが来るぞ!!」
「あっ!今向こうに行ったぞ。」
「よし、自転車で追いかけよう。」
と走り回ります。
黄チームは参加しているY君の自宅があり、
庭先にいたお父さんお母さんが快く宝の隠し場所に自宅を提供してくれました。
Y君宅のあらゆるところに巻物が隠されるのを見守ってくださいました。
相手チームの巻物を見つけた子どもたちが公園に戻り、
誇らしげに巻物を掲げていた顔が本当に印象的でした。

最後は大人対子どものチャンバラ対決です。
昨年三連敗をした大人チームは今年こそ絶対勝つぞと意気込みますが、
アフタフバーバンより助言がありました。
このチャンバラでだいたい怪我をするのは大人のしかも男性のようです。
先日も芝に足を滑らした男性が肩の骨を骨折し、
彼は「私のことは構うな!先に行ってくれ!」と叫び、
心意気は武士でしたが、放っておくわけにもいかず救急車を呼んだそうです。
そんな注意を受けながらも、今年こそはと勝つ気満々の大人チームでしたが、
圧倒的な子どもチームのパワーは止められずわずか10秒ほどで勝負がつきました。
再度挑戦した2回戦も子どもたちにはかないませんでした。

下見で近隣地域を歩いた時は、公園で誰も遊んでいない閑散としていたイメージがありましたが、
子どもたちの忍者修行を見守ってくれる街の温かさをとても感じた一日でした。