NPO法人 緑区子どもサポートセンター
   第41号 平成25年 3月

SNS「ソーシャルネットワーキングサイト」って何?

                     理学修士  岐部 健生氏



携帯電話はいまや子どもからお年寄りまで幅広く利用されていますが、
最近は携帯電話からスマートフォンに買い替えている人も多くみられます。
どんどん新しいものが売り出され、フェイスブックで情報を発信する時代となりました。
そこでSNSとは何か、利点と注意点など専門家の方にお聞きしました。



今までは電話や出かけて行ってコミュニケーションをとっていたのですが、
情報がたくさんあり、連絡を取り合う必要性が多くなった時代には、
インターネットを使いこなすことによって時間的ロスを少なくし、
より多くの情報をやり取りすることができるようになりました。

コミュニティ型のウェブサイトは基本的には友人間のコミュニケーションを円滑にするということで、
趣味、趣向、居住地域、出身校、友人の友人というコミュニケーションの輪を増やす形の
人間関係を構築する目的で作られ、ほとんどが会員制のサービスです。

日本では2004年頃からサービスが始まり、「gree」や会員数が1000万人を超え社会現象ともなった「mixi」が有名。
「mixi」は有料なものや紹介者が必要なものもあるので入りにくいといえます。
しかし最近では誰もが自由に登録できるサービスも増えているので、
セキュリティには十分注意することが必要になってきます。

■ ツイッターとは
今していること、感じたことなどを「つぶやき」のような短い文章にして投稿するスタイルのブログサービスの一つ。
ツイッターは2006年に英語版のサービスが開始されましたが、
日本国内の利用がアメリカ国内に次いで多く、2008年4月に多言語版としては
初となる日本語版のサービスが開始されました。
ツイッターはメールアドレスなどを登録すると誰でも無料で利用できます。
加入すると自分専用のwebページが作成され、そこで1回140字以内の発言を投稿できます。

特定のユーザーに向けて「あて先」を指定する書式も用意され、文字通り「おしゃべり」に使うこともできます。

「フォロー」と呼ばれる機能で他のユーザーを登録すると、
そのユーザーの発言を自分のページに表示させることが来ます。
フォローすると相手に通知されます。ツイッターの文化はゆるく、知らない人でも気軽にフォローして良いとされています。

■ フェイスブック(FB)とは?
創設者のMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏はハーバード大学在学中の2004年、
ハーバード大学の学生向けSNSとしてフィスブックの運営を開始、
運用開始後数週間で学生の半数以上を獲得し、その後全米の大学に対してサービスを拡大してゆくことになりました。

当時、参加者は大学生に限定されており、ユーザー登録を行うには
教育機関であることを示す特定ドメインのメールアドレスが必須でした。

フェイスブックは大学生限定のSNSとして急成長し、多くの学生が加入し、社会現象となりました。
学生の情報共有やコミュニケーション、人脈を維持・拡張するためのツールとして学習や研究、
就職活動など学生生活のあらゆる面に活用されています。

その後、一部の高校、および企業、組織などのネットワークからの登録も受け付けるようになり
登録ユーザー数はさらに伸びていきました。

現在では一般ユーザーの登録も受け付け、さらに発展しています。
それだけに安心して利用するために注意点を知ることが大切です。

■ SNSの注意点
登録手続きの際に設定しておく
それぞれのSNSによってサービスの内容には差がありますので、
具体的には各SNSの登録手続きを行う前に、手続きの方法や何ができるか(機能)について、
各サイトに準備されているヘルプ機能を利用して確認することをお勧めします。

利用にあたって、個人情報などの公開範囲など、プライバシーの設定など、
面倒であっても怠らないようにすることが大切です。
どこまでの人にどの範囲まで公開するかを設定しましょう。そこをしっかりしていないと、
自分では公開していないつもりでも全て会員みんなに知られてしまったということがあります。
ストーカーなどの事件につながることもありますので、注意が必要です。

SNSで知り合った人が信用できるか確証はもてない
SNSで友達とコニュニケーションをとるためには、SNSで提供されるメッセージ機能で十分なはずです。
知り合った人と親しくなったと思ったところで「eメールアドレスを交換しませんか」というメッセージが届くことがあります。
これはSNS以外の目的がある場合があります。
迷惑メールを送りつけられるのがその1つです。不自然にメールアドレスを交換しましょうと言ってくるのは要注意です。

フェイスブックに「新しく入った人はお友達がいないので友達を紹介してあげましょう」という
メッセージが入ってくることがありますが、気を付けましょう。
セキュリティがなし崩しになってしまう危険性があります。

アプリに注意!
SNSのサイトによっては、趣味、地域、などグループを作って交流できるところもあります。
またいろいろなアプリがあってゲームなどもできますが、便利そうなアプリだからといっても、
セキュリティを壊され人に迷惑をかけることになることもありますので、
アプリをインストールする前に本当に必要で、安全に使用できるかを確認することをお奨めします。
また、アプリをインストールして登録するときに、個人情報の使用を「許可するか」と聞いてきます。
その時に「個人情報を出してもいいですよ」と言う同意を求める文章が提示され、
よく読まずに同意すると情報を登録会員以外の所にもっていかれる場合もあります。
本人が同意したのだから法的には相手側を追求できなくなりますので注意してください。

個人が特定できるような情報をつぶやかない
ツイッターで「今洗濯が終わった、朝日がまぶしい」「明日から家族旅行」などつぶやきたいと思うこともあると思います。
空き巣などの犯罪者が、そういう情報を狙っている場合もあります。
1週間情報を集めるとその人の行動パターンがなんとなくわかったり、住んでいる場所が特定できたりします。
犯罪につながる情報を自分でつぶやいたことになるので気を付けましょう。
家族関係のことではなく、気持ちや社会のことをつぶやくといいと思います。


■ 質問コーナー
Q 携帯のメールアドレスのセキュリティは甘いと言いますが、学校からまわってくる連絡があってメールを開いてしまいます
A 学校のメールアドレスを許可するように設定するとよいです。