NPO法人 緑区子どもサポートセンター

 〜語り聞かせの魅力〜
   ベルの会とあしたば文庫



 子ども達にたくさんの本を届けたい、お話の楽しさを知ってほしいという思いから始まった「あしたば文庫」
 
 誉田はウィンベルコーラス・マンション2階の集会室で行なっていた
 語り聞かせの会「ベルの会」の皆さんのご協力を得て、
 始まる前の1時間が文庫の貸し出し、
 そのあとおはなし会ということで、ドッキングさせていただいています。

 語り聞かせは1つのお話を覚えて語るのですから、読み聞かせとは違った難しさがあります。
 でも聴いていると場面を想像することができるし、語り人の持ち味が伝わってきます。

 先日「かちかち山」の語りを聴きました。
 昔話は幼い時に絵本を読んでもらったり、あるいはテレビの日本昔話を見たり、
 お話を知っている人は多いと思いますが、記憶も薄くなり改めて聴くと本当に面白いのです。

 伝承ですから地方によって少しずつお話は変わります。
 この度のかちかち山はむじなが出てきました。
 またむじながおばあさんをだまして殺してしまう、そして帰ってきたじいさまに婆汁を食べさせるというお話でした。

 民話研究家の西本鶏介氏は「農民の生活に深いかかわりを持つ昔話で、
 冬囲いや小屋作りに必要なカヤ刈りをめぐる争いがモチーフになっている」
 「残酷できびしい話であっても、おどろおどろしいところはなく・・・」など
 ポプラ社の「かちかちやま」のあとがきで語っています。

 悪がしこいむじな(あるいは狸)が後半ころっとうさぎに騙されてしまうのは
 本来2つのお話が合わさったからなのだそうです。

 語り聞かせが終ると「振り返り」の時間が始まり同時にティータイムとなりました。
     
 昔話はいろいろあるけれど5大昔話となると何だろう
 〜桃太郎、花咲か爺さん、一寸法師?と皆で首をひねりました。

 児童書専門店「会留府」に聞きに行ったところ、
 「サルかに合戦、花咲か爺さん、したきりすずめ、桃太郎、かちかち山ではないか」ということでした。
 昔の教科書に載ったお話である、歌が作られた、ということで考えられたようです。
 「かちかち山」からたくさんの人と話がつながっていくのが面白いと思います。

 読書の秋、あしたば文庫でたくさん本を読んでね!